グラスゴー美術学校増築国際コンペ

スティーヴン・ホール (アメリカ)

昨年9月「グラスゴー美術学校増築国際コンペ」で、150案の中からショートリスト7点に選ばれたスティーヴン・ホール案は、結果的に最優秀案に選ばれた。 スコットランドの世界的に有名な建築的イコンとして知られるチャールズ・レニー・マッキントッシュ設計の「グラスゴー美術学校」の真向かいに予定されている増築棟のプランを公開した。 ホールが“尊敬的対比”と呼ぶコンセプトは、彼が「グラスゴー美術館」の内部で体験した光の戯れから発想された。
11,200m²の新棟はスタジオをはじめセミナールーム、レクチュアホール、学生ギャラリー、マッキントッシュ・ビル解説センターなどを含む。 建物のデザイン的特徴のひとつに、ホールが名付けた“ドリヴン・ヴォイド”(打込みヴォイド)という光のシャフトのようなものがある。 これはいわゆるル・コルビュジエの“キャノン・リュミエール(光の筒)”のごときもので、5階建てすべてのフロアを貫き、地下2階まで自然光を導入する。 このヴォイド・シャフトは自然換気装置をも兼ねており、最上階から排気するシステムだ。 建物中央部には、スロープと階段がうねり、所々では“ドリヴン・ヴォイド”とインターセクトするという建築的見せ場もある。
ホールが言う“尊敬的対比”と呼ぶ既存ビルとのコントラストは、両者の使用する材料に表現されている。「グラスゴー美術学校」では厚いスキンに薄い骨組、 つまり石造にスティール・ストラップや木造ビーム。これに対し新棟では薄い骨組み、つまりサンド・ブラストしたラミネート・ガラスのスキンに、白セメントの構造体というコントラストを生み出した。
建物は2011年半ばに起工し、2013年に竣工する予定である。

Photos: Courtesy of the Architect